ワシントンD.C.桜まつりツアー訪問記
 
    Visit to Washington D.C., Cherry Blossom Festival

   
 
  私が1996年3月にわが町伊丹市を広くアピールしたいという想いから「清酒発祥の地-伊丹」というタイトルで伊丹の話題を集めて手探りの状態でこのホームページを立ち上げて早いもので15年以上たちました。
 このページ開設後の1999年に市内の郷土史研究グループの方とご縁があり、ワシントンの桜と伊丹の関係を聞き、「ワシントンの桜物語」として桜に関するページを追加しました。

 おかげで今では桜の話題を通じて多くの方々との出会いがありました。ちょうど今年2012年は、桜寄贈100周年ということで周年事業に関連したさまざまな事業が全国的に予定され、伊丹市においても昨年から桜寄贈100周年にちなんだ多くのイベントが企画され、私も実行委員会メンバーとしてかかわり非力ながら協力してまいりました。

 100年前に日本から寄贈した桜の台木を生産したゆかりの地、伊丹市に里帰り桜が寄贈90周年の記念樹として贈られてきました。今回その里帰り桜の穂木を接木した桜の植樹をワシントンで実施したいという想いがありました。
 しかしすでに全米桜植樹事業などが米国内でも予定されており、国外からの苗木の持込は植物検疫の問題もあり実現に至りませんでした。
 伊丹からの桜苗木の持込が出来ないので桜の植樹に代えて予定外でしたが、個人的に私がこのホームページの縁で知り合った方やNPS(国立公園管理局)の職員の方と連携して現地で開催される児童画展に伊丹の児童作品も出展協力するということになりました。

 今回のワシントン訪問ツアーは旅行会社の企画旅行として募集されましたので旅行約款により決められた予定の見学先が優先されます。
 時として参加者の皆さんには現地で説明して、予定外のNPS事務所や児童画の展示会場を訪れました。それ以外は単独行動して事前にアポイントしていた訪問先を訪ねた次第です。

 いずれにせよ100周年の記念すべき年に昨年から様々な桜に関するイベントで盛り上げている伊丹市からも訪問団を送ることに意味があります。そんな想いから今回の訪問ツアーの企画となったのですが、参加者が30人以下ということで、当初予定の主催旅行でなく企画旅行となりました。

 米国側でも昨年から今年は100周年ということで様々な事業が進められており、昨年すでに桜の穂木が米国より「日本さくらの会」に送られて養生されています。
 この養生された里帰り桜苗木を伊丹市にも「日本さくらの会」からいただけることとなり5月に植樹することになりました。
 以下は徒然なるままに思うことを日記風に再掲載させていただきます。
ワシントンは首都だけに観光目的ではなく米国史に関心があるなら数日かけても見るべきところが多々あります。

 日本から米国に桜が贈られてから100周年を迎える2012年のワシントンD.C.で開催される恒例の桜まつりは、3月20日から4月27日まで5週間に延長されて様々なイベントが開催されました。

 この桜にゆかりのある伊丹市でも昨年から日米友好の桜寄贈百周年を顕彰するための実行委員会が設けられて、昨年から様々な100周年関連事業が伊丹市内で実施され市広報などでも紹介されてきました。
 参考:日米桜寄贈100周年事業
(外務省のページ)

 今年のワシントンD.C.の桜まつりでは、特に4月14日・15日の週末には今年度の桜の女王の載冠式や桜まつり最大のイベントとなるパレード、ストリートフェスティバルが開催され、ワシントン市街は多くの観光客や全米からの訪問者で盛り上がりました。

 また100年に一度の機会ということで桜にゆかりの深い伊丹市民もぜひ贈られた桜を見たいと思う方に、その見学の機会をつくるために、桜まつり見学を中心にワシントン訪問ツアー("Itami Sakura Tour" 4月12日から18日の企画旅行)の募集を行いました。
 最終的に今回のツアーに伊丹市民を中心に18名のみなさんが参加され、現地での桜まつり等、関連公式行事への参加や市内見学などを楽しみました。

4月12日

 100周年に関連して、国会議事堂裏にある米国議会図書館(LOC)では桜の歴史や日本の桜について紹介する特別企画展「Sakura:Cherry Blossoms as Living Symbols of Friendship」展がなんと9月15日まで開催されています。 
 今回ご縁があって議会図書館でこの企画を担当する学芸員の方から事前にメールをいただいており、お会いする約束をしておりましたので、初日からツアー参加の皆さんと離れ伊丹桜物語など市の紹介資料を提供するために議会図書館を訪問しました。

 ここで偶然にも足立区から来られていた数団体市民訪問団の皆様にも展示会場内でお会いすることが出来ました。
 また企画展の担当者や足立区から訪問された皆さんに伊丹の紹介をしてと議会図書館内の展示会場で記念撮影しました。
 寄贈された桜の穂木は荒川堤で採取されたものであり、そしてその接木の台木は伊丹産とアピールする機会がもてましたことを嬉しく思いました。

4月13日

 100年前に日本からの寄贈桜が植樹されたタイダル貯水池前にある丸いドーム屋根の建物、独立宣言の起草にかかわった米国の第3代大統領、トーマス・ジェファーソン記念館前では日米児童画展が祭りの期間中に開催されておりました。
 訪れた時がちょうどジェファーソンの誕生日ということで、偶然に海兵隊の祝賀セレモニーが行われいて見物することができました。
 そして記念館前広場でワシントンモニュメントを借景にして全員で記念撮影。
 今回の児童画展が桜まつりの期間に開催されるのは初めての試みですが、日本全国から500点の児童画作品(伊丹市からも17点)が送られて来ております。
 
 また100年前に桜が贈られてタフト大統領夫人と珍田駐米大使夫人により最初に植樹式がされた2本の桜はすでに老大木になっていますが、いまだに健在です。その近くには今年の100周年を記念して3月27日にミッシェル・オバマ大統領夫人が新たに植樹された記念樹も見学しました。

 訪問の機会にこの児童画展を主催するNPS(公園管理局)の事務所を訪問して、この事業担当者のカークパトリック氏からNPSの事業説明やマスコットのビーバー、パドル君、そして日本からの児童作品が張られた展示用の大きなロール紙を見せてもらいました。
 
この事務所訪問時の写真を依頼により読売阪神支局へ現地からメール転送。4.17付阪神版掲載)

 NPSのカークパトリック氏から、せっかく伊丹から来られたということで、1958年に横浜市から贈られた石塔(Pagoda)に今回の100周年を記念して横浜市より銘鈑の贈呈式が、明日のパレード終了後予定されているので、ぜひこのセレモニーに伊丹の皆さんも来てくださいとのお誘いをいただき、招待状(クリック)をもらいました。
 しかし、突然のことであり、また予定外でもあったので私だけ出席することにしました。
 13日午後には、予定通り日米協会が日本企業からの支援により毎年さくら祭の時期に開催する日本語を学ぶ高校生のための日本語クイズ大会、ジャパン・ボール(リンク)会場を訪問しました。
 ワシントン郊外のチェビーチェイス(Chevy Chase)の会場は全米各地から来た出場チームの決勝戦が行われており、場内はその熱気でもりあがっていました。会場内ロビーで今回作成した交歓バッチ伊丹桜物語資料を配布し伊丹のPRをしました。

4月14日
 14日の銘鈑贈呈式には公園管理関係者十数名と駐米大使、横浜市からの行政関係者が参列されて、この石塔があるタイダル池畔で開催されました。藤崎駐米大使林横浜市長、米国公園管理局長から挨拶があり、そしてマスコットのパドル君に銘鈑の目録が贈られました。

 桜祭りパレードには今年度に各州から選出された桜のプリンセスや全米各地の高校生や軍楽隊のドリル、壮観な約500人のボランティアによるダンシングチームのタップダンスや踊りのほか、ミス・アメリカが熱唱するおなじみの国民愛唱歌God Bless Americaには見物スタンドの観客全員が起立していました。

 そして最後に藤崎駐米大使、石原東京都知事、がオープンカーで登場。観客の喝采を受けられていました。その他日本からも様々な団体がこの桜まつり最大のイベントであるパレードを踊りや太鼓演奏などで花を添えていました。 


   Itami Sakura Tour写真集(クリック拡大表示)
   
 Itami SakuraTour
 のロゴマーク
 タイダル池畔のジェファーソン記念館前で記念撮影  1912年にタフト大統領夫人が植樹した記念碑前で記念撮影  日本から贈られた石灯篭。
この灯篭の火入れ式で祭が始まります。
 
JapanBowl終了後の藤崎大使と参加者の記念写真  NPS公園責任者カークパトリック氏とモニュメント前で記念撮影  100年前にニューヨークにも桜が植えられた桜パーク  NY市内随所で咲いていた桜(車窓より撮影。)
      
 今回100周年ということで市内の目立った建物や空港施設、街路には様々なデコレーションがされておりました。また100周年の機会に桜の寄贈に貢献した高峰譲吉博士や当時贈られた桜にゆかりのある日本各地からの訪問団のみなさんにも随所で出会いました。

 せっかくの訪問でしたがすでに今年は、桜の開花時期が早くてすでに満開のシーズンが過ぎてワシントン市内の桜は残念ながら見かけませんでした。
 しかし、「花はさかりに、月はくまなきをのみ見るものかは」なにも満開の時だけが情緒があるのではなくて、快晴の中ですばらしい桜の景観を想像してその気分を味わうこともまた風情があります。
 訪問した週末がさくら祭り期間で最大のイベントが開催されていましたが、今年は4月27日まで延長して5週間にわたる桜祭り期間中にはまだまだ様々な関連事業が予定されていました。


    Itami Sakura Tour
   
  Itami city, Home of
  the gifted flowering    cherry trees

 

 Celebrating 100Years of
 Cherry Blossoms
 
 4月17日読売阪神版の掲載記事
(クリック拡大表示)
 ツアー団の交歓用記念バッチ
(名鉄観光提供)とNPSパドル君
 ワシントン記念塔前で記念写真
(クリック拡大表示)
 まつりパレード(桜の女王フロート)  100年前に植樹された桜と後ろに記念碑(タイダル池畔) 銘鈑贈呈式藤崎駐米大使横浜市長、NPS局長、パドル君(タイダル池畔)
   
 メンバーによる書道の指導  日本の遊びコーナー(桜祭り会場)  ストリートフェスティバル会場通り正面は国会議事堂
 
 
パレード見学者へ配布の冊子・目次  ニューヨークの桜パーク  自由の女神像(船窓から)
 
 ワシントンは世界最大の商業都市ニューヨークの摩天楼がひしめく活気溢れる街並みとは異なり首都の中心の記念塔のある場所には緑があふれるナショナル・モールがあり、歴史的な記念碑や建造物が多く整然とした街路、落ち着いた街並を存分に楽しめました。

 また14日午後に日米協会が主催する日本文化紹介ストリートフェスティバル(桜まつり)では今回の訪問団のメンバーに書道の先生がおられましたので、本人の希望により事前に桜まつりのボランティア運営スタッフへの参加申込をしておりました。

 会場の「子どもの遊び」書道コーナーには多くの子ども連れや若者がそれぞれに「愛」とか「母」など気に入った漢字に手ほどきを受けて実際に半紙をボタボタにして筆耕に挑戦。何度も書き直した出来上がりを記念にもって帰ったり、会場で写真に撮ったりして大賑わいで盛り上がっていました。場内のインフォメーションコーナーでは日本語のできるボランティアの若者が精一杯の覚えた日本語で丁寧に案内をしてくれるのが微笑ましくまた嬉しく思いました。

 また会場外では記念Tシャツを路上販売している黒人のお兄さんにTシャツを値切って買ったら1枚5ドルにしてくれたのですが、その代わりに客の呼び込みのために「5ドルでどうですか。」を日本語でどう言うのか教えてくれと言われました。
 今日は路上で日本人と思しき客が多くてよく売れるのでしょうか。
 この桜祭りストリートフェスティバル会場は、大統領選挙後の就任演説が行われたあとにホワイトハウスへの就任パレードが行われる時にお馴染の通りで、国会議事堂前からホワイトハウスに続く有名なペンシルバニア通りで行われます。
 この日は議事堂が正面に見えるこの通りの数ブロックを道路封鎖してイベント会場に充てられ午後6:00までの開催期間中、多くの入場者で混雑しました。

4月15日

 その後桜ツアーはニューヨークへ、移動は郊外のボルチモア空港から出発しました。着後車窓からプロードウエーのタイムズスクエアーやロックフェラーセンター、そして見学者にも安全チェックが厳しいエンパイヤステートビルの屋上階を見学。
 この日は雨の予想でしたが、予報がはずれて屋上からNY市街が一望に見ることができました。その後、ティファニーなどの高級店や有名なブティックが軒を連ねる5番街の散策などニューヨーク市内を観光しました。

4月16日
 100年前に日本からワシントンと同時期に日本から送られた残りの3000本の桜が植樹されたハドソン河畔にあるグラント将軍の墓地に面したさくらパークを見学しました。
 この公園で見事な遅咲きの桜数本(リンク)を発見。皆が米国に来て以来ニューヨークでやっと桜が見れたことに感動しました。ニューヨーク市街ではセントラルパークの公園や街路の随所で同様の遅咲き種の桜を見ることができました。
 ニューヨークでは観光スポットの定番である自由の女神像の見学やあの911事件で崩壊した貿易センタービルのグラウンドゼロ(現在エンパイヤステートビルを抜く高層ビルが建築中)など市内見学。

 桜まつりパレード観覧者に今回配布された記念100周年の冊子には、これまで歴代の駐米大使が桜にかかわってきたさまざまな経緯と藤崎駐米大使が1月21日付ワシントンポストに寄稿された記事から引用されて以下の記述があります。
「自由の女神はフランスから贈られてニューヨークのシンボルになっています。そして日本から贈られた桜はワシントンのシンボルになっています。これらの桜とその物語は両国民の友好の生きた証であります。」として紹介されています。

 フランスから米国の建国100年祭記念で贈られた自由の女神が今ではニューヨークだけでなく米国の象徴となって世界中で知られています。 それにならって、首都ワシントンでは桜が寄贈されて100周年を迎え、両国の友好のシンボルとなっている。という大使のコメントが記述されています。

 最後に訪問先のニューヨークでは、100年前に桜の穂木が採取された荒川堤がある東京都足立区の五色桜の会の皆さん総勢160名のコーラスグループが今回訪米されており、なんとあの有名なカーネギーホールでワシントンD.C.での公演に続いて米国の合唱団とのジョイントコンサートと震災復興キャンペーン公演を予定されていました。
 すでに出発前に代表者の方からこの予定を聞いており、今回私達が訪問する時には、どうぞ来てくださいと公演のご招待をいただいておりましたので、参加者全員がニューヨーク最後の夜をカーネギーホールで足立区の皆さんの熱唱を聞く機会が持てました。
 当日、会場内では日英対訳の「五色桜物語」のパンフも配布され、この公演のために皆さんが周到な準備と練習をされてきたことがうかがえました。
 
Japan Goodwill Concert at Carnegie Hall, 4/16(リンク

4月17日
 ケネディ空港から成田直行便で帰国。空港ロビーのテレビでは米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトル「ディスカバリー号」が役目を終えてジャンボ機におんぶされてケネディ宇宙センターから展示先のスミソニアン航空宇宙博物館別館への搬送のためワシントンダレス空港へ運ばれている様子のニュース番組がありました。どちらも今回訪れた場所だけにこのニュースに関心をもった次第です。

 帰国の機内では、今回の桜祭り関連で金沢、静岡、日本桜の会ツアーの方々にも出会いました。
ほぼ機内は満席状態。日付けが変わり18日の午後には成田着。通関チェックを済ませて国内便を乗継いで夕刻には伊丹空港に到着。関西空港と比べてやはり便利がいいですね。
 今回の訪問期間中には、桜寄贈100周年に関連して国内各地から多くの訪問団の皆さんにも出会い、伊丹市と桜の関係を知っていただく機会になりました。他にも桜にゆかりの深い日本各地から多くの方々がこの機会にワシントンを訪問されていたものと思われます。 

 振り返えってみれば、何かと予定外のこともあり、あわただしいスケジュールではありましたが、あっという間の1週間でした。
 実感として「まだまだ一部の人しか「ワシントンの桜は伊丹産。」ということは知られていませんが、100周年の機会に訪問し、米国の人々に少なくともこの桜の台木はすべて伊丹産ということを誇りにして伝えることが出来たことを嬉しく思います。
  米国の首都で開催される桜まつりでは年々多くの関連イベントが開催され今では7月の独立記念日とともに一大イベントとしてすっかり定着しています。
 今回訪問時には現地の桜はすでに散っていましたが、とにかく旅行期間中は一度も雨にあわずに皆さんも元気に旅行が楽しめました。
 参加された皆様におかれても、一般的な観光旅行でなく、さまざまな体験と出会いがありそれぞれが思い出深い楽しい桜ツアーであったことと思います。

  
 
 ・4月14日 10:00~ さくら祭パレード観覧スナップ
     
  恒例の桜まつりパレードは4月14日今年もホワイトハウス前ワシントンモールに面する道路、コンスティチューション通りで行わました。
 出演は各団体、高校ブラスバンド、軍楽隊、今年の桜の女王、ミスアメリカ、500人のボランティアによるタップダンス、警察オートバイ演技など多彩なパフォーマンスが披露されました。日本からも琉球太鼓や玉川大学太鼓、駐米大使、石原都知事もパレード最後にオープンカーでに参加されました。
(写真クリック拡大)
 
・写真集 4月14日11:00~日米協会主催さくら祭ストリートフェスティバル

 
 
 
    ストリートフェスティバルでは日本の文化紹介や特設ステージ゙でのパフォーマンス、JPOP、アニメの紹介、子どもコーナーでは日本の遊びや書道体験。キリンビアガーデンでは未成年者の身長制限で入場制限をしていました。日本からは横浜市、三重県(忍者)から特別紹介ブースを設置。
 ツアーメンバーで川西市から参加の川口さんの書道コーナーもボランティア2名とコーナーを担当。持参の缶バッチと伊丹桜物語のパンフも1時間ぐらいですぐになくなりました。