| 今月の話題 ワシントンD.C.桜まつりツアー 訪問記 Visit to Washington D.C., Cherry Blossom Festival日本から米国に桜が贈られてから100周年を迎える2012年のワシントンD.C.で開催される恒例の桜まつりは、3月20日から4月27日まで5週間に延長されて様々なイベントが開催されました。 この桜にゆかりのある伊丹市でも昨年から日米友好の桜寄贈百周年を顕彰するための実行委員会が設けられて、昨年から様々な100周年関連事業が伊丹市内で実施され市広報などでも紹介されてきました。 参考:日米桜寄贈100周年事業(外務省のページ) 今年のワシントンD.C.の桜まつりでは、特に4月14日・15日の週末には今年度の桜の女王の載冠式や桜まつり最大のイベントとなるパレード、ストリートフェスティバルが開催されワシントン市街は多くの観光客や全米からの訪問者で盛り上がりました。 100年に一度の機会ということでワシントン訪問ツアー("Itami Sakura Tour" 4月12日から18日の企画旅行)の募集があり、最終的に伊丹市民を中心に18名のみなさんが参加され、現地での桜まつり等、関連公式行事への参加や市内見学などを楽しみました。 4月12日 100周年に関連して、国会議事堂裏にある米国議会図書館(LOC)では桜の歴史や日本の桜について紹介する特別企画展「Sakura:Cherry Blossoms as Living Symbols of Friendship」展が9月15日まで開催されています。 今回ご縁があって図書館でこの企画を担当する学芸員の方から事前にメールをいただきお会いする約束をしておりましたので、一行と離れて伊丹桜物語など市の紹介資料を提供するために議会図書館を訪問しました。ここで偶然にも足立区から来られていた数団体の市民訪問団の皆様にも展示会場内でお会いすることが出来ました。 また企画展の担当者や足立区から訪問のされた皆さんにも、桜の穂木は荒川堤で採取そして接木の台木は伊丹産と紹介する機会がもてましたことを嬉しく思いました。 4月13日 100年前に日本からの寄贈桜が植樹されたタイダル貯水池前にある丸いドーム屋根の建物、独立宣言の起草にかかわった米国第3代大統領、トーマス・ジェファーソン記念館前では日米児童画展が祭りの期間中に開催されており、訪れた時がちょうどジェファーソンの誕生日ということで、偶然に海兵隊の祝賀セレモニーが行われ見物することができました。記念館前広場でワシントンモニュメントを借景にして全員で記念撮影。 今回の児童画展が桜まつりで開催されるのは初めての試みですが、日本全国から500点の児童画作品(伊丹市からも17点)が送られて来ております。 また100年前に桜が贈られてタフト大統領夫人と珍田駐米大使夫人により最初に植樹式がされた2本の桜はすでに老大木になっていますが、いまだに健在です。その近くには今年の100周年を記念して3月27日にミッシェル・オバマ大統領夫人が新たに植樹された記念樹も見学しました。 訪問の機会にこの児童画展を主催するNPS(公園管理局)の事務所を訪問して、この事業担当者のカークパトリック氏からNPSの事業説明やマスコットのビーバー、パドル君、そして日本からの児童作品が張られた展示用の大きなロール紙を見せてもらいました。 (この事務所訪問時の写真を依頼により読売阪神支局へ現地からメール転送。4.17付阪神版掲載) カークパトリック氏から、せっかく伊丹から来られたということで、1958年に横浜市から贈られた石塔(Pagoda)に今回の100周年を記念して横浜市より銘鈑の贈呈式が、明日のパレード終了後予定されているので、ぜひこのセレモニーに伊丹の皆さんも来てくださいとのお誘いをいただき、招待状(クリック)ももらいましたが、突然のことでまた予定外でもあり私だけが出席することにしました。 13日午後には、日米協会が日本企業からの支援により毎年このさくら祭の時期に開催する日本語を学ぶ高校生のための日本語クイズ大会、JapanBowl(リンク)会場を訪問しました。 ワシントン郊外のチェビーチェイス(Chevy Chase)の会場は全米各地から来た出場チームの決勝戦が行われており、場内はその熱気でもりあがっていました。会場内ロビーで今回作成した交歓バッチや伊丹桜物語資料を配布し伊丹のPRをしました。 4月14日 14日の銘鈑贈呈式には公園管理関係者十数名と駐米大使、横浜市からの行政関係者が参列されて、この石塔があるタイダル池畔で開催されました。藤崎駐米大使、林横浜市長、米国公園管理局長から挨拶があり、そしてマスコットのパドル君に銘鈑の目録が贈られました。 桜祭りパレードには今年度に各州から選出された桜の女王や全米各地の高校生や軍楽隊のドリル、壮観な約500人のボランティアによるダンシングチームのタップダンスや踊りのほか、ミス・アメリカが熱唱するおなじみの国民愛唱歌God Bless America(この歌は国歌ではない。)には見物スタンドの観客全員が起立していました。 そして最後に藤崎駐米大使、石原東京都知事、がオープンカーで登場。観客の喝采を受けられていました。その他日本からも様々な団体がこの桜まつり最大のイベントであるパレードを踊りや太鼓演奏などで花を添えていました。
今回100周年ということで市内の目立った建物や空港施設、街路には様々なデコレーションがされておりました。また100周年の機会に桜の寄贈に貢献した高峰譲吉博士や当時贈られた桜にゆかりのある日本各地からの訪問団のみなさんにも随所で出会いました。 せっかくの訪問でしたがすでに今年は、桜の開花時期が早くてすでに満開のシーズンが過ぎて市内の桜は残念ながら見かけませんでした。 しかし、「花はさかりに、月はくまなきをのみ見るものかは」。なにも満開の時だけが情緒があるのではなくて、すばらしい桜の景観を想像してその気分を味わうこともまた風情があります。訪問した週末が最大のイベントがありましたが、今年は4月27日まで5週間にわたり桜祭り期間中にまだまだ関連事業が予定されています。
ワシントンは世界最大の商業都市ニューヨークの摩天楼がひしめく活気溢れる街並みとは異なり首都の中心の記念塔のある場所には緑があふれるナショナル・モールがあり、歴史的な記念碑や建造物が多く整然とした街路、落ち着いた街並を存分に楽しめました。 また14日午後に日米協会が主催する日本文化紹介ストリートフェスティバル(桜まつり)では今回の訪問団のメンバーに書道の先生がおられましたので、本人の希望により事前に運営スタッフへの参加申込をして運営協力しました。 会場の「子どもの遊び」書道コーナーには多くの子ども連れや若者がそれぞれに「愛」とか「母」など気に入った漢字に手ほどきを受けて実際に半紙をボタボタにして筆耕に挑戦。何度も書き直した出来上がりを記念にもって帰ったり、会場で写真に撮ったりして大賑わいで盛り上がっていました。場内のインフォメーションコーナーでは日本語のできるボランティアの若者が精一杯の日本語で丁寧に案内をしてくれるのが微笑ましくまた嬉しく思いました。 また場外で記念Tシャツを路上販売している黒人の兄さんにTシャツを値切ったら1枚5ドルにしてくれたのですが、その代わりに客の呼び込みで「5ドルでどうですか。」を日本語でどう言うのか教えてくれと言われました。今日は路上で日本人と思しき客が多いのでしょうか。 この桜祭りストリートフェスティバル会場は、大統領就任演説が行われたあとホワイトハウスへの就任パレードが行われることでお馴染の通りで、国会議事堂前からホワイトハウスに続くペンシルバニア通りで行われます。この日は議事堂が正面に見えるこの通りを道路封鎖して会場に充てられ午後6:00までの開催期間中、多くの入場者で混雑しました。 4月15日 その後桜ツアーはニューヨークへ、移動は郊外のボルチモア空港から出発しました。着後車窓からプロードウエーのタイムズスクエアーやロックフェラーセンター、そして見学者にも安全チェックが厳しいエンパイヤステートビル屋上を見学。この日は雨の予想でしたが、予報がはずれて屋上から一望に市街が展望できました。その後、ティファニーなどの高級店や有名なブティックが軒を連ねる5番街の散策などニューヨーク市内を観光しました。 翌日100年前に日本からワシントンと同時期に送られた残りの3000本の桜が植樹されたハドソン河畔にあるグラント将軍の墓地に面したさくらパークを見学しました。 16日にこの公園で見事な遅咲きの桜数本(リンク)を発見。一同米国に来て以来ニューヨークに来て、やっと桜が見れたことに感動しました。ニューヨーク市街ではセントラルパークの公園や街路の随所で同様の遅咲き種の桜を見ることができました。 4月16日 ニューヨークでは観光場所の定番である自由の女神像の見学やあの貿易センタービルの911事件のあったグランドゼロ(現在エンパイヤステートビルを抜く高層ビルが建築中)など市内見学。 桜まつりパレード観覧者に今回配布された記念100周年の冊子には、これまで歴代の駐米大使が桜にかかわってきたさまざまな経緯と藤崎駐米大使が1月21日付ワシントンポストに寄稿された記事から引用されて以下の記述があります。 「自由の女神はフランスから贈られてニューヨークのシンボルになっています。 日本から贈られた桜はワシントンのシンボルになっています。これらの桜とその物語は両国民の友好の生きた証であります。」として紹介されています。 フランスから米国の建国100年祭記念で贈られた自由の女神が今ではニューヨークだけでなく米国の象徴となって世界中で知られています。それにならって、首都ワシントンでは桜が寄贈されて100周年を迎え、両国の友好のシンボルとなっている。という大使のコメントが記述されています。 最後に訪問先のニューヨークでは、100年前に桜の穂木が採取された荒川堤がある東京都足立区の五色桜の会の皆さん総勢160名のコーラスグループが訪米されており、なんとあの有名なカーネギーホールでワシントンD.C.での公演に続いて米国の合唱団とのジョイントコンサートと震災復興キャンペーン公演を予定されていました。 すでに出発前に代表者の方からこの予定を聞いており、今回私達が訪問する時には公演の招待をいただいておりましたので、参加者全員がニューヨーク最後の夜をカーネギーホールで足立区の皆さんの熱唱を聞く機会が持てました。 当日、会場内では日英対訳の「五色桜物語」のパンフも配布され、この公演のために皆さんが周到な準備と練習をされてきたことがうかがえました。 4月17日 ケネディ空港から成田直行便で帰国。空港ロビーのテレビでは米航空宇宙局(NASA)のスペースシャトル「ディスカバリー号」が役目を終えてジャンボ機におんぶされてケネディ宇宙センターから展示先のスミソニアン航空宇宙博物館別館への搬送のためワシントンダレス空港へ運ばれている様子のニュース番組がありました。どちらも今回訪れた場所だけにこのニュースに関心をもった次第です。 帰国の機内では、今回の桜祭り関連で金沢、静岡、桜の会ツアーの方々にも出会いましたが、ほぼ満席状態。日付けが変わり18日の午後には成田着。通関チェックを済ませて国内便を乗継いで夕刻には伊丹空港に到着。関西空港と比べてやはり便利がいいですね。 今回の訪問期間中には、桜寄贈100周年に関連して国内各地から多くの訪問団の皆さんにも出会い、伊丹市と桜の関係を知っていただく機会になりました。他にも日本各地より桜にゆかりの深いところから多くの方々がこの機会にワシントンを訪問されていたものと思われます。 振り返えってみれば、何かと予定外のこともあり、あわただしいスケジュールではありましたが、あっという間の1週間でした。 実感として「まだまだ一部の人しか「ワシントンの桜は伊丹産。」ということは知られていませんが、100周年の機会に訪問し、米国の人々に少なくともこの桜の台木はすべて伊丹産ということを誇りにして伝えることが出来たことを嬉しく思います。 米国の首都で開催される桜まつりでは年々多くの関連イベントが開催され今では7月の独立記念日とともに一大イベントとしてすっかり定着しています。 今回訪問時には現地の桜はすでに散っていましたが、とにかく旅行期間中は一度も雨にあわず予定通りに皆さん元気に旅行が楽しめました。 参加された皆様におかれても、一般的な観光旅行でなく、さまざまな体験と出会いがありそれぞれが思い出深い楽しい桜ツアーであったことと思います。 ・4月14日 10:00~ さくら祭パレード観覧スナップ ・写真集 4月14日11:00~日米協会主催さくら祭ストリートフェスティバル Youtubeの動画ページ(リンク) |